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「つくる仕事、伝える仕事はやめられない♯1」未経験でも挑戦できる!?企業が必要とするSNS運用スキルとは

デジタルハリウッド横浜主催のイベント、
「つくる仕事、伝える仕事はやめられない!」という新シリーズが2022年5月からスタートしました。

当イベントでは、クリエイターやディレクターという職種で活躍するみなさまを対象に、未経験から「つくる仕事、伝える仕事」を目指す方に向けたキャリアのヒントをお届けしていきます。

初回ゲストは、認定NPO法人フローレンスでWEBディレクターとして活躍されている宇田葉子(うだ・ようこ)さん。

フローレンスについては、病児保育、障害児保育、ひとり親の貧困など、親子の笑顔をさまたげるさまざまな社会問題の解決に取り組む認定NPO法人です。

今回「企業が必要とするSNS運用スキルとは?」 をテーマにお話いただきました。

宇田さんご自身も未経験の状態からWebやSNSの資格を取得して、自らをスキルアップされています。

「これからSNSを仕事にしたい」「SNS担当としてレベルアップしたい」という方は必見です! 

宇田さんが取得した「SNSマネージャー資格」についても、教えていただきました。

SNSマーケティングに本気で取り組むのが当たり前の時代

一方、モデレーターを務めた慶野英里名さんは、出版社の正社員とフリーランスというパラレルキャリアの実践者で、日頃からSNSを通じて積極的に発信を行っています。

SNS経由で講演などの依頼が入ることも多いそうで「SNSのおかげで本当に仕事がはかどっている」と強調します。

慶野:多くの企業がSNSマーケティングに取り組むようになり、SNS担当者というポストも生まれSNSを仕事に活躍できる場が増えています。

逆にSNSは苦手だからと放置していると企業や個人のチャンスを失うことにもなり兼ねない時代です。ぜひ、今日のお話の中からヒントを得てほしいです!

ゲストの宇田さんは、上級ウェブ解析士、上級SNSマネージャー、保育士の資格をもつスペシャリスト。

フローレンスでは、SNSを活用したマーケティングや広告運用などに携わっています。

宇田:NPO法人フローレンスは、2004年設立の国内最大規模の認定NPO法人で、現在Facebook、Twitter、Instagram、YouTubeと4つの公式アカウントをSNS運用しています。

フローレンス社内のSNSの実践例をもとに、「未経験の方が会社でSNSを運用するうえで必要なスキル」として3つのスキルを紹介していきたいと思います。

必要なスキル①
SNSの味方を社内に増やすスキル

SNSは本来ファンを増やすためにやるものなので、宇田さんによると、一番大事なのはまず社内に味方を増やすことだといいます。

宇田:組織のSNS公式アカウントを社内から応援される形にもっていくのが大事です。

具体的には、SNSがうまくいっている他社の事例を紹介すると理解が得られやすいと思います!

うちなんて小さいし、誰も知らないという場合にもおすすめなのが、島根県にある従業員9名の「やすもと醤油」さん。現在、大人気アカウントになっているのでぜひ見てみてください。

味方を増やすもう一つのヒントは、社員個人の発信を応援することだといいます。

宇田:個人と会社であまりにも違う方向への発信とならないように、事前に発信しやすいルールをつくっておくことは大事ですね。

社員が社内の情報を発信したら、公式SNSが”いいね!”で応援していきます。

SNSの発信が広がると何かしらお客様から反応があるので、その声を社内でシェアしていくと味方も増えていくと思います。

慶野:”いいね!”されたら、社員もうれしいし、安心しますよね。

宇田:また、リリースしてはいけない情報には注意して、アピールしたいことは積極的に発信していくといいと思います。

社員全員に「あなたたち、みんなが広報担当です、どんどん発信してください」と言ってバックアップしていったところ、相乗効果が生まれたという事例も聞いたことがあります。

必要なスキル②
社会の出来事にアンテナを張り、会社の強みと掛け合わせるスキル

SNSの発信をしていくといつか、ネタがないという時がやってきます。

でも、SNSは継続的な発信+タイムリーな発信が大事。フローレンスではその2つをうまく実現しています。

宇田:旬なネタに乗っかることはすごく大事です。

今年の3月半ばに、東北で起こった大きな地震をきっかけに電力ひっ迫というニュースが流れました。

その翌日フローレンスが出したのが「こどもの命を守る!医療的ケア児の防災」というツイートです。

人工呼吸器や胃ろうなど特別なケアが必要なお子さんにとって停電とは命に関わること。この記事によって必要な人に有益な情報をタイムリーに発信することができました。

タイムリーな発信のポイントは、「日頃からトレンドをキャッチするアンテナを張っておくこと」と宇田さんは指摘します。


宇田:SNS担当者が、そのときのニュースに合う記事や商品があることを知らなかったとしても、社内に味方を増やしておけば「あの記事使えるよ」などの情報をもらうことができます。

もう一つ、発信までのスピード感が大事なので、すぐに発信できる体制を事前に整えておくことも必要ですね。

必要なスキル③
運用体制を構築するスキル

3番目に必要なのは、準備段階で運用体制をしっかりと構築しておくこと。


運用体制の構築は決めることがたくさんあるのですが、それを飛ばして進めてしまうのはNGです。

宇田:会社として発信をしていく場合、持続可能な発信をしていくためにはワンオペではない体制を整えておくことが必要になります。

当たり障りのない発信ばかりでは届きにくく、チェック体制が厳しすぎると投稿が面倒になる。運用体制はそのバランスをとることが大事だといいます。

宇田:フローレンスの事例として、一時保育室(通常の保育園とは違って1日ごとに子どもを預かる保育所)の空き情報をタイムリーに発信するための仕組みを作った事例があります。

ポイントは、定型文をマニュアル化することで、広報のチェックなしで現場から即発信できるようにしたところです。

宇田:仕組みを作ってしまえば誰でも運用ができるようになり、担当者が休んでも対応できるんです。こういう仕組みを作ってから運用を始めてほしいと思います。

ここまで、未経験の方が会社でSNSを運用する上で必要な3つのスキルを教えていただきましたが、「いろいろ言いましたが、SNS担当者に一番大切なことは、自分がSNSを楽しむこと!です」と熱く語る宇田さん。

宇田:やらされているだけでは面白いものはつくれません。ぜひプライベートでアカウントを運用して、届きやすいもの、反応があるもの、炎上事例などを体感してみることをおすすめします!

資格取得の最大の成果は、自信をもってSNSの議論ができるようになったこと

ウェブ解析士やSNSマネージャーの資格を取得された宇田さんですが、実はその分野の仕事を始めたのは、子育て期間8年のブランクを経て再就職した40歳前のこと。

再就職先でたまたま採用されたのがWeb担当の仕事で、それを機に一からWebやSNSの勉強を始めたそうです。

慶野:最初にとった資格は何でしたか?

宇田:初級ウェブ解析士です。初級はGoogleアナリティクスの見方がわかる範囲ですが、その後上級ウェブ解析士を取得したことで、Webだけでなくマーケティング全体のフローを考えたうえで解析できる力が身に付きました。

慶野:SNSマネージャーの資格も取られていますよね。取ろうと思ったきっかけは?

宇田:フローレンスに入社する前に初級SNSマネージャーをとって、昨年上級SNSマネージャを取得しました。

きっかけは、SNSマネージャーのイベントで聞いたお話やSNSマネージャーの方が発信する内容が面白くて興味を持ったからです。

初級SNSマネージャーをとっただけではモノ足りなさを感じたので、すぐに上級にもチャレンジしました。

慶野:SNSマネージャーの資格をとって良かったことは?

宇田:フローレンスの発信力の高さは知っていましたが、実際入社してみると中の体制がしっかりしていて。自分自身も体系立てて話ができるようになりたいなと思って勉強を始めました。

慶野:資格をとることで体系立てて話ができる、かつ全世界に向けて証明できるところがいいですね。

SNSの味方を社内に増やそうというお話がありましたが、SNSやWebって知識だけじゃなくてコミュニケーション能力が発揮される職種なのかなと感じましたが・・・。

宇田:まさにそうですね。たとえコミュニケーションが苦手な人でも、身近にいるSNSの使い方が上手な人に近づいて盗むことができますよ。

慶野:資格は入り口で、その後もSNSに興味をもてるかが大事なんですね。

SNS担当者に向いている人ってどんな人でしょう?どんな素質を伸ばしていくといいでしょうか?

宇田:誠実なことかなと思います。他の人が投稿を見てどう思うかを想像できる人ですね。

面白いことを考えるのも大事ですけど、その発信で無駄に誰かを傷つけることがないか、次のところまで配慮できる方、でしょうか。

慶野:私もSNSを一生懸命運用していると、SNSって本当に人柄が滲み出るものだなと痛感します。

宇田:本当に、不用意に発したことで傷つけたり、築き上げたブランドを損ねてしまうこともありますから。

慶野:ありがとうございます。企業としては炎上しないための仕組みづくりをやった方がいいというポイントを教えていただきましたが、情報発信する方の人柄も大事だということを学びました。

SNSやWebの仕事って、デジタルに変換しきれない人間味の部分を持ち合わせながら、かつテクニカルな知識を習得していく、そんな素敵な職種なのかなと思いました!

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デジタルハリウッドSTUDIO横浜では今後も「つくる仕事、伝える仕事はやめられない!」というテーマに、クリエイターやディレクターをお招きして、未経験からその職種を目指したい方向けにキャリアのヒントをお届けします。

SNSクリエイターコース/講座のお申込みhttps://forms.gle/JwvyTXSHgSh1E8Yg7

【初級】ウェブ解析士認定講座
https://school.domore.co.jp/webmining/

【登壇者のプロフィール】

宇田葉子 氏

認定NPO法人フローレンス 代表室 WEBディレクター(2021年8月より現職)上級SNSマネージャー/上級ウェブ解析士/保育士

【Twitter】

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認定NPO法人フローレンス 公式アカウント

Twitter】https://twitter.com/YokoWoody

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慶野英里名(けいのえりな)

パラレルキャリア研究所代表/一般社団法人クロスオーバーキャリア理事長。

都内の出版社にフルタイムで勤務しながら、2018年に「パラレルキャリア研究所」を設立し、「パラキャリ酒場」「秘境PR部」など、複数の軸足を持つ働き方・パラレルキャリアに関するイベントを80回以上開催。

イベント広報はSNSを活用して実施し、企業・自治体向けにSNS活用のアドバイザー業務なども行う。

【Facebook】

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【note】

https://note.com/keinoerina/

【Twitter】

https://mobile.twitter.com/erinakeino/

【Instagram】

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構成/小内 三奈

ライター・インタビュアー 

ビジネス・教育分野を中心に、新聞、雑誌、Webで執筆中。経営者への取材多数。教育現場への取材のほか、教育書・児童書の書評を執筆。

【Facebook】                                 https://www.facebook.com/mina.onai.3

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